「生理は恥ずかしい」は誰が決めた

生理用ナプキン

女性なら誰しもが経験する生理。ドラッグストアにはありとあらゆる種類の生理用品が並び、選択肢が尽きることはありません。生理用品の市場は、2025年には世界で370億ドル規模に達することが予測されています。

生理用品の多くはプラスチックで作られていますが、衛生的な理由から再利用ができません。イギリスでは、毎年20万トンもの使用済み生理用品がゴミとして埋め立てられています。適切に処分されなかった生理用品が海に流れ出るなど、深刻な環境汚染も報道されています。

しかし、使い捨てのナプキンやタンポンを買う女性は消えません。イースタン・ワシントン大学のエリザベス・キスリング(Elizabeth Kissling)教授は、生理は恥ずかしい・隠さなきゃいけないという意識を企業が作り上げ、助長していると言います。生理用品は持ち運んでも目立たないほど小さく薄くなり、包装を剥がしても音がしないようになりました。外からは生理用品だとわからないデザインも増えています。これらは全て女性の羞恥心を利用したマーケティング戦略と言えるでしょう。

使い捨て生理用品に代わる手段として、月経カップがあります。シリコン製のカップを折りたたんで膣内に入れると、中でカップが開いて経血が溜まる仕組みです。衛生的で耐久性があり、洗って何度も使うことができます。海外では2002年に世界で初めてシリコン製の月経カップ「Mooncup」がイギリスで発売、日本では2021年にユニ・チャームから「ソフィ ソフトカップ」が発売されました。

このブログを書いている私は、4年ほど前から月経カップ「メルーナ」を使っています。膣まわりに手を触れること、カップを挿入することには抵抗がありました。同時に、あまり自分の身体に向き合ってこなかったことも感じました。恐る恐るカップを取り出した時、溜まった経血を見て嫌悪感を感じなかった驚きを今でも覚えています。それまで私はナプキンやタンポンについた経血を「汚物」として見ていたのです。

あたりまえに感じていること、それはあなたが決めたことでしょうか。

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